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バランス感覚が身に着く! 看板デザインに使える写真の撮り方

看板デザインに使える写真の撮り方

看板デザインの4回目です。

これまで、レイアウトや文字組みでさかんにバランス、バランスと申し上げておりましたが、やっぱりバランスって難しいですね。

身体を使う野球やサッカーなどのスポーツ、身に着いた自転車や車の運転のことなら納得できても、看板をデザインをする際の個々のバランスとなると、どこから始めてよいやらチンプンカンプンです。

よくよく考えてみれば、いちばん大切なことを概念的にバランスの一言で片付けるなんて、無責任というか突き放しすぎです。

結局、いつも最後は気持ちよく好きになさってくださいって、判ったような判らないような結論で、いろいろストレス溜まります、本当に。

反省しました。

ちょっとした放言で始めてしまいましたが、看板デザインにおけるバランスの基は全体の構図を繰り返し見ていくような、そんな体感の反復なのではないかと思います。

それを身近で体現できるのは写真撮影かもしれません。

カメラなら携帯電話やスマートフォンにも付いているし多くの人が撮影に慣れています。

であればバランス感覚が身に着いてしかもそれが看板作製やポスター、チラシ、POPに使えるなら一挙両得です。

看板製作を依頼したら、写真素材は支給でお願いします、なんてけっこう云われるのですから、これを使ってくださいとビッシと返せたら、それはもうガッツポーズでドヤ顔くらいの勢いです。

と、まあ、大見栄をきったものの、ともかくご興味がおありでしたら御一読ください。


看板デザインに使える撮影手法

日の丸構図

日の丸構図

被写体をファインダー(カメラを覗いたときに見える範囲)の中央に持ってきます。

スナップ写真ではなにかと批判されがちな構図ですが、正直なところ、看板に使う宣材写真にはこれだけでも充分なほど重要です。

そもそも、撮りたいものをど真ん中に持ってくること自体、けっこう難しいです。

光の加減やら、オートフォーカスやらで合わせたいところにきちんとピントが合って、意図しない光の反射や映り込みの存在しない、まともに使える写真は何十枚に一枚あるかというくらいです。

ただ、これは静物写真におけるライティングや被写界深度にかかわることで(レンズの絞りが解放に近づくほど一点にピントが合うようになりますし、機材によって異なりますが背景をぼかす等のモードのある機種もあるかと思います)、主題からは逸れますので、ひとまずは撮りたいものがど真ん中にあって肝心の被写体にピントが合っていれば大丈夫です。

ただ、これでいけると思っても1枚2枚を撮るのではなく繰り返し試してみてください。

デジカメや携帯電話で撮影した写真はその機械の液晶画面だけでなく、パソコンに取り込んだ後、拡大して狙った位置ジャストにピントが合っているかを確認してみます。

ピントが合っていない場合は、カメラの手ぶれ補正が効いているか(三脚を使う際は手ぶれ補正を切ります)、撮影場所が暗すぎないかをいま一度たしかめてください。

できるだけ明るいところで撮影し、カメラに内蔵されているストロボは使わないようにすると被写体の質感が得られます。


アングル(角度)を変えて撮影する

アングル(角度)を変えて写真を取る

ものには美しかったりかっこよく見えたりする角度があります。

自動車などは斜めからやや低重心に見えるように撮ると格好よく見えます。

そうした見栄えの良い角度を実際に見ながら探りつつ撮影していきます。

特徴や特性を活かすことが重要

たとえば自動車のフロントマスクが他にないセールスポイントだとすると、それを中心に置くような構図が良いかもしれません。

スマートフォンの薄さが特徴ならそれを活かした角度で写真を撮ります。

一枚の写真で見せられたらいちばん良いのですが、不十分だと思われるのなら、数枚の写真を後々組み合わせて見せることも考えておくと良いでしょう。

さらにはライティングなどで質感や興味を引くような味を出すのですが、これは今回の趣旨から離れますので保留させていただきます。

こちらも一定の角度だけでなく、少しずつ変えてたくさん撮影なさってください。


余白を考える

完成を予想しながら背景や余白を加えます。

余白を考える

売れるための写真には多少の演出も必要です。

たとえば、料理の「から揚げ」の写真を撮る際に、実際には商品でなくとも冷えたビールを背後に入れるなどの手法です。

商品が使われるシーンを思い浮かべ、お客様の想像を掻き立てるようなシチュエーションを演出します。

対象を絞るのか幅広く訴求するのか、あるいはその商品の特性といったことを考慮し、背景や人物、小物類を組み合わせていきます。

その際に、完成した看板の全体像をなんとなくでも思い浮かべておきます。

後のレイアウトで、どこに商品名やキャッチコピー、説明文を入れるか、どこにロゴマークや飾りを入れるかなどです(レイアウトに関しては以前の記事を参考になさってください)。

余白を考える写真のレイアウト

本来はこうしたことは事前にデザイナーと打ち合わせをしつつ撮影するのですが、なるべく様々なパターンで使えるよう、縦に使うか横に使うかなども考えておきます。

また、室内撮影でしたら、背景に白布や紙を敷いて不要な映り込みを避けますが、後の合成を省いて元から背景を入れても良いかと思います。

たとえば、撮影する製品が工具だとしたら、そのユーザーが業者ならスチールを背景に使って堅牢な印象に、一般消費者を対象にするなら木目の背景で日曜大工に活用、といった具合です。

使用イメージとして手で握るなどして実際の大きさや使用感を出すのも良いかもしれません。

こうしたときには三脚とレリーズがあると便利なのですが、左手でシャッターを押したり、台に固定してセルフタイマーを使ったりと工夫すればけっこう撮れます。

後々トリミングもできますので、宣材が料理ならその下のお皿などもひとまずは全景が入るようにしておいてもかまいません。


たくさん撮りましょう

デジカメや携帯電話のカメラは、フィルムカメラのようにいちいち現像によるコストがかかるわけではありません。

ひとつの構図を一枚だけ撮影するのではなく、同じものを離れたり近づいたりしながら、あるいは光のあたり具合などで角度を変えながら、時間の許すかぎりたくさん撮影するようになさってください。

いっぱい撮ったつもりでも実際には5、6枚しか撮っていないなんてこともよくあります。

大袈裟でなく1000枚でも2000枚でも撮るつもりで、とにかく大量に撮影してください。

きっと納得のゆく気に入った写真が出てくるはずです。

その際に、それを撮影した時の条件もおよそ覚えている思います。

被写体までの位置やら角度やら、光の当たり具合、シャッターに置いた人差し指の押し具合等なんとなくでも記憶にあるはずです。

冒頭に申し上げましたが、こうした積み重ねがバランス感覚につながると思うのです。

被写体がやや右にあって光が左上から当たっているのが本当にきれいに見えた、この製品はこの角度がいちばんかっこいい、それだけでたぶん充分かと思います。

そうしたお気に入りの写真(構図)が次の機会にも同じように撮影できる、これがバランス感覚の基なのだと思うのです。

プロの写真家や生まれもってそうしたことが身に付いている人にはかなわないかもしれません。

しかし、身体で覚えるといいますか、経験から養えることでも少なくとも構図では看板に使える写真が撮れます。

写真はシャッターを押しさえすれば何枚でも撮影できます。

できましたら、その中のお気に入りの写真を分析してみてください。


いかがでしたでしょうか。

ほんのさわりだけで、本来の宣材写真の撮影はもっとずっと奥深いのでしょうが、今回はライティングや色調、絞りやシャッタースピードなどはあまり考えず、構図面で特にバランスが解るような形でみてきたつもりです。

食物や人物を含む撮影ではことさら神経質になって実際にはなかなか難しいですが、最近のデジカメは食物モードや人物モードなんて機能も付いていますし、写真はカメラがあればシャッターを押すだけで撮れますので、是非是非気楽に撮影なさってみてください。

写真を使った看板や店舗の演出、商品説明は、お客様にとってもたいへん判りやすいものです。

撮影した写真は、近頃はコンビニや街中のキオスク端末でもきれいに紙焼きが可能ですので、看板に限らず、店舗であればPOPなどにも使えるかと思います。

撮影される際は後々の利用を考えて、忘れずにカメラの撮影サイズや画質を最も高い状態にしておきましょう。

サインモールではバナーやのぼり旗等の特注も承っております。

写真を使った製作も可能ですので、お気軽にお問い合わせ御相談ください。

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