看板ブログメインイラスト

サインモール 看板ブログ

看板作りやデザイン製作に役立つ豆知識やノウハウのご紹介。

看板やのぼり旗、安全標識の種類の紹介や、豆知識など専門店ならではの情報をお届けしていきます。

知っていますか?車椅子マークの正しい意味と正式名称

国際シンボルマーク

突然ですが、皆様はこのマークの意味がお分かりになるでしょうか。

最近、駅や病院、商業施設などのトイレ、エレベーターなどでこの車椅子マークの標識を目にすることが増えてきました。
特に、目にする機会が増えたのが駐車場での標識や看板ではないでしょうか。

公共施設や病院などはもとより大型ショッピングセンターから歯医者、美容室など大小かかわらず様々な施設や店舗で車椅子マークの標識・看板で駐車スペースが確保され始めています。

車椅子マークの意味とは?

普段、目にすることも増えてきて、どんな意味なのかは想像が付いている方も多いと思います。

そこで問題です。

以下は、車椅子マークの説明ですが、正しい説明は一つ。あとはよくある誤った認識の例になります。

車椅子マークの意味を正しく説明した文は何番でしょうか。

  • (1) 障害者が利用できる設備や建物、場所
  • (2) 車椅子の方が使用できる設備や建物、場所
  • (3) 車椅子専用または優先の設備や建物、場所
  • (4) 足の不自由な人専用または優先の設備や建物、場所
  • (5) 車椅子用のトイレを示すマーク
  • (6) 車椅子利用者を表すマーク
シンキングタイムです。

正解は、1番の「障害者が利用できる設備や建物、場所」です。
2番から6番は車椅子マークのもっと多い誤った認識例になります。皆様はいかがでしたでしょうか。意外に悩まれたのではないでしょうか。いずれも正しく思えてしまいますが、車椅子マークの意味についてもう少し詳しくみていきましょう。


車椅子マークの誕生

車椅子マークは、1969年に国際リハビリテーション協会によって制定されました。
全世界で使用され、ISOでも標準化されています。

日本においてこの車椅子マークを管理している日本障害者リハビリテーション協会のホームページ(2014年当時)では、以下のように書かれていました。

国際シンボルマークについて
国際シンボルマークは、障害をもつ人々が利用できる建築物や施設であることを示す世界共通のマークです。障害をもつ人々が住みやすいまちづくりを推進することを目的として、1969年に国際リハビリテーション協会(RI)により採択されました。当協会は日本におけるこのマークの使用管理を委ねられており、このマークの正しい理解と普及に努めています。

この通り、車椅子や足の不自由な方のみに関わらず障害者の方全般が利用できる施設や建物、場所を示すマークなのです。

また、「国際シンボルマークについて 国際シンボルマークは、、、」という部分に引っかかった方がいらっしゃるかと思いますが、そうなんです。この「車椅子マーク」という呼び名は正式名称ではありません。

車椅子マークの正式名称は、国際シンボルマーク

車椅子マークの正式名称は、「国際シンボルマーク」といいます。
2014年当時の日本障害者リハビリテーション協会ホームページでは「車椅子マーク」という表現が一度も出てきませんでした。

ただ、「障害をもつ人々が利用できる建築物や施設であることを示す世界共通のマーク」に「車椅子に乗った人」が表現されていることが、先ほどの問題のような、誤った解釈を生む原因になっているのかと思います。
一方では、「国際シンボルマーク」よりも「車椅子マーク」の方が言葉の認知度が高いのも事実です。

近年、この「車椅子マーク」の付いた駐車場でのトラブルが多発しています。 障害者専用駐車場に障害のない人が駐車しているために必要としている人が駐車できなかったり、車椅子を使用していない障害をお持ちの方が駐車場の係員から障害者駐車場の利用を断られたりする問題が発生しています。

ではどうすればよいのか?

障害者専用駐車場に関するニーズ

国土交通省の「障害者等用駐車スペースの適正利用等の促進に関する調査研究報告書」の中で、

不適切な駐車防止のために効果があるとして選択された対策の中で、
1位の「利用証を掲示していない車両への忠告文章」(58.1%)、
2位の「警備員の巡回」(48.8%)に続き、
3位に「対象スペースの目立つ看板、掲示」(38.0%)が体の不自由な方からのアンケート結果として上がってきています。

障害者専用駐車スペースに関して、利用者の改善のニーズが高い施設の種類は、
1位「大型ショッピングセンター・百貨店 (63.5%)」、
2位「病院・診療所(62.5%)」、
3位「小規模なスーパーマーケット(51.4%)」、
4位「銀行・郵便局(41.9%)」と続いています。

今現在も、利用者の多い施設を中心に対応が求められています。


車に貼る車椅子マークに、法的な効力はあるの?

車椅子マークのステッカーを貼った自動車を見かけることもありますね。
皆様の中にも、「マークを貼れば、専用の駐車スペースに停めてもいいの?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。

内閣府の「障害者に関係するマークの一例」では、個人の車に表示することは、国際シンボルマーク本来の主旨とは異なると説明されています。
車に貼った場合は、障害のある方が乗っていることを周りにお知らせする程度の表示で、道路交通法の規制を免れるなどの法的な効力は生じません。

岡山市の案内にも、駐車禁止を免れることはなく、障害者専用駐車場を優先して使える証明にもならない、と書かれています。

あわせて知っておきたいのが、四つ葉の形をした「身体障害者標識」です。
こちらは道路交通法で決められた標識で、肢体不自由を理由に免許に条件が付いている方が、ご自身で運転する車に表示するよう努めるものです。

周りの車は、危険を避けるためやむを得ない場合を除き、このマークを付けた車への幅寄せや、必要な距離を保てなくなるような割り込みが禁じられています。
法律で決められた四つ葉のマークと、車に貼っても法的な効力の生じない車椅子マークとでは、役割がまったく違うのです。

駐車の場面で関わってくる公的なしくみは、主に2つあります。

1つ目は、道路の駐車禁止に関わる「駐車禁止除外指定車標章」です。
警視庁の案内によると、東京都では、身体の障害などで歩行が困難な方に、東京都公安委員会がこの標章を交付しています。

その方が使っている車の前面ガラスの見やすい所に標章を掲げると、駐車禁止の規制などから除外されます。
ただし、駐停車禁止の場所や、法律で駐車が禁止されている場所は対象外です。

また大阪府警の案内では、交付を受けたご本人が実際に車を使っているときに限って使える、とされています。
除外の基準は都道府県ごとに違うため、出かける先の都道府県警察に確かめておくと安心です。

2つ目は、お店や施設の駐車場にある専用区画に関わる「パーキング・パーミット制度」です。
国土交通省によると、車椅子利用者用の駐車施設などを使える方の範囲を決め、条件に合う方に、地域の協力施設で共通に使える利用証を交付する自治体の制度です。
令和8年(2026年)6月現在、45府県で導入されています(北海道と東京都は未導入)。

車椅子マークのステッカーは、あくまで周りにお知らせするための目印です。
駐車の決まりに関わる公的な標章や利用証とは別のものだと、覚えておきたいですね。


いかがでしょうか。
今回は、「車椅子マーク」について学びました。
正式には、「国際シンボルマーク」ですね。
正確な意味は「障害をもつ人々が利用できる建築物や施設であることを示す世界共通のマーク」でした。

また、国際シンボルマークの利用については、建築物へのアプローチに支障がないことなどの条件がありますので、詳しくは「日本障害者リハビリテーション協会 国際シンボルマーク使用指針」にてご確認ください。

正しい理解と正しい使用方法、そして思いやりの心で全ての方が利用しやすい施設や店舗、駐車場を作りましょう。

サインモールでも様々なバリケード看板で障害者専用駐車場の看板をご用意しています。ぜひ、ご活用ください。


安全用品・標識のご案内

国際シンボルマークを始め、様々な現場で役立つ安全用品・標識を豊富に取り揃えております。


引用文献
と、国際シンボルマークについて理解を深めるのに非常に参考になるホームページ


秋永瑞恵、鷲田孝保
茨城県A市における国際シンボルマークの設置状況と理解度についての調査
https://cir.nii.ac.jp/crid/1520572359356538240


坂下晃祥、立花直樹
福祉シンボルマークに対する地域住民の認知に関する一考察
https://cir.nii.ac.jp/crid/1050001201687547264


国土交通省
報道発表資料 障害者等用駐車スペースの適正利用等の促進に関する調査研究について
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo09_hh_000030.html


公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
国際シンボルマーク使用について
(2014年当時のホームページ。現在は閲覧できません)


内閣府
障害者に関係するマークの一例
https://www8.cao.go.jp/shougai/mark/mark.html


公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
国際シンボルマーク使用指針
https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/other/z00014/z0001401.html


岡山市
障害者のための国際シンボルマーク
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000007765.html


警視庁
駐車禁止除外指定車(障害をお持ちの方)
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/kotsu/seido/jogai.html


大阪府警察
駐車禁止除外制度等について
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/kotsu/tyusya/jogai/5977.html


大阪府警察
駐車禁止除外指定車標章の使用上の留意事項等について
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/kotsu/tyusya/jogai/11641.html


国土交通省
車椅子使用者用駐車施設等の適正利用推進(パーキング・パーミット制度)
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_tk_000362.html


e-Gov 法令検索
道路交通法
https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105