晴れの日も雨の日も。
店舗のトレードマークになる
アイアンフレームサインを。
| 渡辺 浩平
6.1kgのずっしりとした重さを活かして、小さくてもずっと有り続けるサインとして、お店と長い間一緒に歩み続けるアイアンサインを作る。
カフェや雑貨店、ベーカリー——ナチュラルで大人っぽい店先に、さりげなく"きちんと感"を添えてくれる小さな看板。今回作るのは、黒くしなやかなアイアンのアーチに、直径260mmの円形サインを浮かべたミニマルな置き型サインです。細身のフレームだから、丸い表示面のかわいさを邪魔せず、それでいて置くだけで空間がキュッと引き締まる。見た目はミニマムでも、鋳造アイアンのウエイトベースはずっしり6.1kg。雨風にも動じず、雨の日も晴れの日も、店舗のエントランスでお客様をお出迎えする"目印"になってくれます。お店と長く一緒に歩み続けるアイアンサインの製作方法を、ファクトリーからお届けします。
今回使用するアイアンスタンドのご紹介
STEP1
モノトーンの中に、華やかな花柄が映える。大人っぽくも目を引くOPENデザインを、大型インクジェットプリンターで塩ビシートに印刷します。
今回作るのは、深い黒地に白く抜いた「welcome! OPEN」、足元を水彩フラワーでやさしく彩った、シックで大人っぽい円形のウェルカムサイン。前回の白地バージョンとはまた違った、落ち着いた雰囲気が魅力です。製作の始まりは、大型インクジェットプリンター(エプソン)で塩ビシートに印刷するところから。とくに黒のベタ面はムラやかすれが出やすいため、インクを深く均一に乗せて、白い文字とのコントラストがくっきり際立つように刷り上げていきます。四隅には、後で正確に丸くカットするための「トンボ」も一緒に印刷しています。
STEP2
黒地の映り込みを抑えるためにも、マット調のUVカットラミネートで表面を保護します。
印刷が終わったら、インク面を守るラミネート加工です。大型ラミネーター(GBC X-TREME 54W)で、マット調のUVカットフィルムを均一に圧着していきます。とくに黒地のデザインは、ツヤがあると照明や日差しの映り込みが白く目立ってしまいがち。ツヤを抑えたマット仕上げにすることで、映り込みを抑えて黒本来の深みと落ち着いた質感を引き出し、文字も読みやすく仕上がります。もちろんUVカット機能付きなので、屋外でも色あせしにくく長持ち。この日は前回ご紹介した白地・花柄のデザインなどと一緒に、まとめて一度にラミネートしています。
STEP3
黒いアルミ複合板に狙いどおり貼るための下準備として、印をつけ、板とシートをきれいにし、位置を合わせます。
ラミネートが終わったら、いよいよ面板に貼り込む準備です。今回の面板は、黒いフレームに標準で付属する「ブラック複合板」。一般的な白いアルミ複合板の黒色版で、シックな黒地がそのまま表示面になります。まずは印刷したトンボ(十字の目印)を基準に、定規とペンで貼り込み位置の基準線を書き込みます。丸い看板は「まっすぐ」の基準が取りづらいので、この一手間がきれいな仕上がりの鍵になります。
ちなみに、この黒い複合板はそれ自体が表示面として使えるので、今回のように前面へ塩ビシートを貼り込むほか、黒地を活かして白や金のカッティングシートを切り文字で貼る仕上げ方もできます。同じ黒面板でも、シートか切り文字かで表情が変わるのは、専門店ならではの楽しみ方です。
位置の基準ができたら、貼る直前に板とシートの両方を帯電防止剤で拭き上げ、細かなホコリや油分を取り除きます。とくに黒い面は指紋やホコリが目立ちやすいので、念入りに。この下地づくりが、貼ったあとの仕上がりの美しさを大きく左右します。
きれいになったら、書き込んだ印を頼りにシートの位置をぴたりと合わせ、重しを乗せて動かないように固定します。ここまで整えて、ようやく貼り込み本番へと進みます。
STEP4
糊付き塩ビシートの裏紙を少しずつ剥がしながら、スキージーで黒い面板に貼り込みます。
下準備が整ったら、いよいよ貼り込み本番です。重しでしっかり押さえたまま、糊のついた塩ビシートの裏紙(剥離紙)を、シートが動かないよう慎重に少しずつ剥がしていきます。裏紙を剥がした部分から、フェルトのついた専用のヘラ(スキージー)で、中心から外側へ向かって一定の力とスピードで滑らせ、空気やシワを押し出しながら、黒いアルミ複合板にぴたりと密着させていきます。
黒地の看板は、ほんの小さな気泡やホコリも、浮いて見えてしまいがち。だからこそ、残りの裏紙を送り出すように剥がしては圧着し、を繰り返して、フチまで気泡をひとつも残さず、吸い付くように貼っていきます。
貼り終えたら、そのまま明かりにかざして、シートの内側に小さなホコリや気泡が入り込んでいないかを、隅々までじっくりと目視で確認します。お客様が気づかないような細部までしっかり仕上げる——これが、サインモールのファクトリーの共通認識です。
STEP5
はみ出したシートを円周に沿ってカットし、フチの角度も整えてから、スタンドへ取り付けるための穴を開けます。
貼り込みが終わったら、面板から少しはみ出した余分な塩ビシートを、円周に沿ってカッターできれいに切り落としていきます。丸い看板なので、刃を寝かせたり立てたりしながら、カーブに沿ってなめらかにひと筆で断つのがコツ。切り離した細いシートを剥がすと、黒い円のシルエットがぴたりと出そろいます。
さらにこの工程で大切なのが、板のフチ(コバ)の処理です。ただ垂直に切り落とすだけだと、フチの角にシートの端が引っかかりやすく、めくれ・剥がれの原因になってしまいます。そこで刃の角度を少し変え、フチに向かってシートをわずかに削ぎ落とすように仕上げます。このひと手間で、端まで吸い付くように収まり、長く使ってもシートが浮いてきません。
周囲を整えたら、スタンドのフレームへ取り付けるための穴を2箇所開けます。専用の穴あけ機は使わず、30度の刃を付けたデザインカッターで、少しずつくり抜くように。面板を傷つけないように慎重に、手作業で正確にあけていきます。この開けた2箇所の穴に金具を取り付けて、アイアンフレーム本体に取り付けます。ここまでで、表示面としての「面板」が完成。あとはアイアンのスタンドに取り付けるだけです。
STEP6
仕上げた円形の面板を、細身のアイアンフレームへ2点の金具で吊り込み、スタンド看板に組み上げます。
いよいよ最後の工程、組み立てです。まずは面板の表面をもう一度きれいに拭き上げ、フレーム・面板・取り付け金具(プレート状の吊り金具と、玉の付いた留め具)が過不足なくそろっているかを確認します。細かな部品ほど、あとで「足りない!」とならないよう、最初にきちんと数えておくのが現場の習慣です。
次に、先ほど開けた2つの穴に吊り金具を取り付け、アーチフレームの内側にある波型のくぼみへ、上から引っ掛けるように掛けていきます。この細身のアイアンフレームは、面板をネジでガチガチに固定するのではなく、2点の金具で軽やかに「吊る」構造。だからこそ、丸い表示面がフレームの中に浮いて見え、あの抜け感のあるミニマルな佇まいが生まれます。
左右2点をくぼみにしっかり収めれば、「welcome! OPEN」がちょうど正面を向いて安定します。最後に表面の指紋やホコリをもう一度ぬぐえば、細いアイアンのアーチに黒い円形サインが凛と映える、置き型アイアンサインの完成です。
小さくても、凛と映える。ちょこんと置ける置き型アイアンサインの完成です。
細身のアイアンのアーチに、黒い円形サインがふわりと浮かぶ——ミニマムなのに、置くだけで空間がキュッと引き締まる、大人っぽい置き型サインができあがりました。深い黒地に白く抜いた「welcome! OPEN」、足元をやさしく彩る水彩フラワー。カフェや雑貨店、ベーカリーの店先に、さりげなく"きちんと感"と季節の彩りを添えてくれます。鋳造アイアンの平たいウエイトベースがしっかり効いているので、屋外でも安心して置いていただけます。
ちなみに、面板は今回のアルミ複合板だけでなく、透明板でもお作りいただけます。透明板は、また雰囲気が違って素敵ですね。細いアイアンフレームに吊り下げられた透明の面板が、まるで宙に浮いているように見えて、背景に溶け込みながらもデザインがすっと際立ちます。「透明板で作りたい」というご希望も、もちろんお気軽にご相談ください。
丸い面板を1枚仕上げ、細いアイアンのフレームに凛と吊り込むまで——工程のひとつひとつを、真剣に、ていねいに積み重ねてお届けしています。
見た目はミニマムでも、鋳造アイアンのウエイトベースはずっしり6.1kg。だから雨風にも動じず、雨の日も晴れの日も、店舗のエントランスに凛と立ち続けてくれます。ちょこんと置くだけで店先の雰囲気をぐっと引き締め、お客様を出迎える"目印"になってくれる、小さくて頼もしいオシャレなスタンド看板。あなたのお店のトレードマークに、いかがでしょうか。
さぁ、あなたのお店のトレードマークになるサインを作りましょう。
「こんなオシャレなアイアンサインがほしい」「小さくても目を引くサインを置きたい」——そんなご相談から、デザインのご提案、無料のデータチェックや試し刷りまで、看板づくりのすべてをワンストップでサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。スタッフ一同、こころよりお待ち申し上げます。





































