もう迷わない!? 他言語看板に使えるローマ字表示とは

他言語看板に使えるローマ字表示

看板や標識で多言語サインを作成する際に、英訳できない固有名詞はローマ字を用いて表現します。その際に使用するローマ字のつづり方はヘボン式が一般的です。

ローマ字には大きく分けて、訓令式、ヘボン式に分かれます。
1989年に国際標準化機構(ISO)が承認したのが「訓令式」で日本のローマ字のつづり方の標準となっていますが、実際のところはヘボン式を目にする機会の方が多いのも事実です。

訓令式とヘボン式の大きな違いは、以下のような箇所になります。

ひらがな ヘボン式 訓令式
サ行 sa shi su se so sa si su se so
タ行 ta chi tsu te to ta ti tu te to
ハ行 ha hi fu he ho ha hi hu he ho
ザ行 za ji zu ze zo za zi zu ze zo
ダ行 da ji zu de do da zi zu de do

「し」の字を表記する際の「shi」と「si」の違いはわかるとしても、
「ふ」の字の「fu」と「 hu」の違いは違和感があります。
(例)福岡 Fukuoka Hukuoka

私個人の感覚では、キーボードの入力は「訓令式」だけで、 実際に街中で目にするのは「ヘボン式」というイメージがあります。

ヘボン式ローマ字

ヘボン式ローマ字は、ヘボンという人が提唱したつづり方に由来され、今日では公共機関や交通機関などで採用されているもっとも目にすることが多いローマ字のつづり方になっています。

ヘボン式ローマ字綴り一覧表

a i u e o
ka ki ku ke ko
sa shi su se so
ta chi tsu te to
na ni nu ne no
ha hi fu he ho
ma mi mu me mo
ya     ui     yo
ra ri ru re ro
wa                
n                
ga gi gu ge go
za ji zu ze zo
da ji zu de do
da bi bu be bo
pa pi pu pe po
きゃ kya     きゅ kyu     きょ kyo
しゃ sha     しゅ shu     しょ sho
ちゃ cha     ちゅ chu     ちょ cho
にゃ nya     にゅ nyu     にょ nyo
ひゃ hya     ひゅ hyu     ひょ hyo
みゃ mya     みゅ myu     みょ myo
りゃ rya     りゅ ryu     りょ ryo
ぎゃ gya     ぎゅ gyu     ぎょ gyo
じゃ ja     じゅ ju     じょ jo
びゃ bya     びゅ byu     びょ byo
ぴゃ pya     ぴゅ pyu     ぴょ pyo

ただ同じヘボン式の中にも種類があり、電車の駅名に表記する「駅名標ヘボン式」と「道路標識ヘボン式」では長音符標を付ける・付けないなど細かい点で異なります。

東京駅のローマ字表記
東京駅の道路標識のローマ字表記

駅名標ヘボン式のつづり方備考

  • はねる音「ん」は n で表す。ただし、m、b、pの前ではmを用いる。
  • はねる音を表すnに続く母音字及びyとを切り離す必要がある場合は、nの次に「-」を入れる。
  • つまる音は、次に来る最初の子音字を重ねて表すが、次にchが続く場合はcではなくtを用いる。
  • 長音は母音字の上に「ー」(長音符標)をつけて表す。なお、大文字の場合は母音字を並べても良い。
  • 文の書き始め、および固有名詞は、語頭を大文字で表す。なお、固有名詞以外の名詞の語頭を大文字で書いてもよい。
道路標識ヘボン式は以下の点が駅名標式と異なります。
  • はねる音「ん」は n で表す。※m、b、pの前でもnを用いる。
  • 長音を表す「-」、「^」、「h」は使用しない。

いかがでしたでしょうか。
今回は前回の多言語看板に。飲食店で使える英語表記のまとめと合わせまして、看板を多言語で表示する際に使えるローマ字の表示について取り上げました。

看板や標識で使用するローマ字は、地図や地名、住所などが多いと思います。
その際には、「ヘボン式ローマ字」を採用することが一般的です。
正直、駅名標ヘボン式と道路標識ヘボン式の違いは好みになってくるのではないかと思います。一つの看板の中でどちらか一方の方式で統一されるのが良いかと思います。

また、看板の多言語化はユニバーサルデザインの観点からも大切な試みと言えます。

ユニバーサルデザイン(Universal Design、UD)とは、文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいう。
引用元:ユニバーサルデザイン – Wikipedia

店舗の地図やメニュー名など、店舗看板のローマ字表示にお役だてください。