車の運転手から見られるのぼり旗・看板とは?効果的な屋外広告の見せ方

効果的な屋外広告の見せ方

道脇に立てたのぼり旗、塔屋(建物の屋上)や壁面に設置した看板が車のドライバーから正しく視認されていないと、思い通りの広告効果が得られません。

同じ内容の看板でもターゲットにする人と設置ロケーションによって表現方法を変える必要があります。 取り分け、その看板の「役割」に応じて「情報量」をコントロールすることが大切になります。

屋外広告の役割

のぼり旗や野立て看板など屋外広告の役割は「気づき」と「刷り込み」です。
そこを通る人に看板を見て内容を知ってもらい(=気づき)、 通学路や通勤経路など繰り返し通る人に何度も見て記憶してもらう(=刷り込み)ことが屋外広告の役割になります。

結果、
「そう言えば、あの看板の歌手のCD発売日、今日だったな」
「今日は給料日だから、あのレストランに行ってみよう」など看板の内容が情報として記憶され、購買アクションへとつながっていきます。

ちゃんと気づいてもらい、覚えてもらう。 この「認知」と「記憶」の効果を上げるため必要なことが表示内容、つまり、見せ方と情報量です。


車の運転手が見える屋外看板とは

車は常に移動しており、運転手の視界は速度に応じて狭くなっていきます。歩行者のように立ち止まって看板を見るということもできませんので瞬時に目に入ってくる広告が必要になります。

以下は車が1秒間に進む距離をまとめた表です。

走行速度 走行距離 走行速度 走行距離
10km/h 2.8m 20km/h 5.6m
30km/h 8.3m 40km/h 11.1m
50km/h 13.9m 60km/h 16.7m
70km/h 19.4m 80km/h 22.2m
90km/h 25.0m 100km/h 27.8m

※走行速度×1,000m÷3,600秒により算出

例えば、自分が出稿した屋外看板が百メートル手前からだと前の建物の影に隠れ見えないが、車が50メートル手前からだと看板が見える場合、時速60キロなら看板が見え始めてから看板を通り過ぎるまで2.99秒です。
もし、時速80キロなら2.25秒しかありません。
しかもこれは移動時間であって看板に目を止める時間ではありません。この限られた時間の中で天候や道路の状況、運転者のスキルに応じて周辺の看板などの情報を見る時間はさらに短くなっていきます。

屋外看板に最適な文字の大きさ

また、先ほどの例のように 50メートル手前からだと看板が見れるのであれば文字の大きさを200cm以上にしておくと看板が見え始めたと同時に文字も読まれる可能性が高くなります。 このように距離に応じた文字の大きさの目安が分かると設置する看板に最適な文字の大きさが見えてきます。

以下は公共機関や交通機関などで目安とされる距離に応じた文字の大きさを表した表です。(詳しくは「適切な大きさって?看板の文字の大きさ選び方テクニック」でもご紹介しています。)

視認距離と適切な文字の大きさの目安
視距離 案内用図記号の
基準枠寸法
和文の文字高 英文の文字高
遠距離(40m) 480mm以上 160mm以上 120mm以上
遠距離(30m) 360mm以上 120mm以上 90mm以上
中距離(20m) 240mm以上 80mm以上 60mm以上
近距離(10m) 120mm以上 40mm以上 30mm以上
近距離(5m) 60mm以上 20mm以上 15mm以上
至近距離(1~2m) 35mm以上 10mm以上 7mm以上

※出典元 交通エコロジー・モビリティー財団「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」

屋外広告の場合、上記の文字の大きさは最低限として、実際は1.5倍~2倍程度の大きさで作製すると安心して読めます。

速くなるたびに狭くなる視野角

車の速度が増すと運転者の視野は狭くなります。時速40kmでは、運転手は100度の範囲の視野がありますが、時速130kmでは視野は30度の範囲となり、極端に認識できる周辺視野が狭くなります。

速度の視野への影響

内閣府 自動車の走行速度の低下による交通事故の低減効果等

図2 速度の視野への影響

http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/max-speed/k_3/pdf/s5.pdf

ロードサインなどの屋外看板やのぼり旗は道路脇に設置されるのでスピードに応じて看板が運転手の視野に入ってくる距離が変わってきます。 速度の速い道路ほど、「より遠くから」、「より大きく」表示させることが視認性を高めることにつながります。


1秒で分かる広告がベスト

車の運転手が目にする看板は1秒で分かる内容に収めることが理想です。ロケーションや看板のサイズにより看板を見てもらう時間は異なりますが、もし表示内容を1秒で伝わる広告にしたらある程度どんな場面でも表示内容を認識されるのではないでしょうか。 人の目線は一箇所にとどまらずに、常に動いています。その際に0.3秒で15文字程度を認識できると言われています。
まさしく、パッと見て目に飛び込んでくる情報を瞬時に認識することができるのですね。

その人が持っている高い認識力を最大限に活用するためにもシンプルで読みやすく、わかりやすい看板が「車の運転手から見られる看板」になるのではないでしょうか。

引用・参照元

株式会社ぎょうせい

屋外広告の知識 第4次改訂版 デザイン編